
求人広告の企画提案を通して、企業の人材採用支援を行うリクルーティング事業本部。
時として、メンバーの発案から新たなサービスが誕生することもある。
現在、大手企業からも信頼を勝ち取り、100%近いリピート率を誇る「採用アウトソーシング」。
このサービスも、一人の営業・金谷の想いが形になったものだ。
2011年にリクルーティング事業本部・大阪営業部の事業部長に就任し、クイック初の女性経営職として手腕をふるう金谷。彼女は、入社1年目からトップクラスの営業成績をあげ続けてきた。
リクルート代理店の全営業の中で、関西売上NO.1を3度達成。年間MVPにも3度輝いた実績をもつ。その原動力になったのは、誰に対しても“常に正直である”という信念だ。
まずは自分に正直に。顧客にプレゼンするものは、自分が自信を持って提案できるものでなければと、金谷は日頃から人一倍、市場や競合の状況を徹底的に調べた。
自分で調べて分からなければ、分かる人のところへ聞きに行き、自分が納得できるまで資料を作り直した。
納得いかなければ制作スタッフとも意見をぶつけ合い、時には顧客ともぶつかった。
常に正直であるために、誰よりも努力し、自分の信念を貫くこと。そうした彼女のポリシーが、多くの企業の採用を成功へと導き、経営者の信頼を掴んできた。
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リクルーティング事業本部の営業は、経営層とのやりとりも多く、企業の将来を左右するような相談を受けることも少なくない。ある日、上場企業・N社の執行役員が、金谷にこう打ち明けた。
「金谷さん…恥ずかしい話ですが、弊社の離職率は非常に高いんです。100人採用しても、35人が1年も経たずに辞めてしまう。事業を成長させるためにも、何としても離職率を下げたい。そのために教育体制・人事制度の見直しも考えています。求人広告の依頼もしていないのに、こんな相談をするのは筋違いかもしれませんが、他に相談できる人がいないんです」。
不十分な教育体制、不明確・不透明な評価制度とキャリアプラン…。
確かにN社の教育体制・人事制度には問題点が少なくなかった。しかし、金谷がそれ以上に問題だと感じたのは、N社の採用方針そのものだった。
N社がこれまで出していた求人広告は、上場企業としての安定性ばかりを打ち出したもので、結果として安定志向の強い応募者ばかりが集まってしまっていた。上場企業とはいえ、ベンチャー企業の雰囲気が色濃く残るN社では、成長意欲あふれる社員が高い業績をあげ、短期間で事業を拡大してきた側面が強い。安定志向の新入社員と、勢いある古参社員の間のギャップから、多くの退職者を出していたのだと、金谷は分析した。
N社がここから更に事業を拡大するために必要なのは、今いる社員と同じくらい成長意欲にあふれた人材だ。金谷はすぐにそう指摘し、求人広告の打ち出し方の変更を提案する。しかし、その提案に役員が首を縦にふることはなかった。
年間100名という大量採用を行うN社では、膨大な求人広告費を抑えるために、他の広告代理店と特別な値引き契約を結んでいた。そのため、クイックに鞍替えすれば広告費は3割高くなってしまう。「どんなに金谷さんの提案が正しくても、予算は限られているからね」。そうはっきりと言われてしまったのだ。それでも金谷は退かなかった。いくら安くてもN社にとってベストな内容でなければ意味がない。そんな金谷の想いが、役員の心を動かし、結果的にN社から正式に求人広告の取引をしたいという申し出をいただいたのだ。
「金谷さんがどれだけ弊社のことを真剣に考えてくれているのか、よく分かりました」とその役員は語る。“常に正直である”という信念、そして相手の期待に応えたいという金谷の想いが、不可能を可能にした瞬間だった。
金谷の提案を受け入れ、成長意欲の高い人材の採用に成功したN社の事業は、一気に拡大していく。金谷が採用に深く携わり、求人広告、教育体制、人事制度を変革したことで離職率は大幅に下がり、100人中35人辞める職場が、10人も辞めなくなった。人材の流出が食い止められたことで、N社は躍進を続け、会社の規模は数倍に成長。金谷の努力の甲斐あって、今もN社の求人広告は、ほぼ全てクイックが担っている。



