Project Story #1

病院再建

和田 晋弥

人材紹介事業部

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経営破綻に追い込まれ、
看護師の流出が止まらないA病院。
病院本部から再建のキーパーソンとして
敏腕看護部長・U氏が送り込まれたが、
その改革もむなしく、
同病院には閉鎖の瞬間が
刻一刻と迫っていた⋯。

1

地域医療の要を救え。

これまで、大胆な改革で名門病院を再生させてきたU氏をもってしても、A病院の再建は困難を極めた。長年勤めてきた看護師たちが続々と退職し、もはや従来の40%も患者を受け入れられなくなっていた。看護師を新たに採用しようにも、悪化する経営状況を見て、人材紹介会社はことごとく撤退を決断。もはや病院閉鎖は時間の問題だった。

A病院は地域医療の要。なくなればこの地域の医療に大きな穴が空く。「これはこの病院だけの問題じゃないんです。地域の医療の問題です」というU氏の言葉を聞き、多くの病院の看護師採用を支援してきた和田の心に火が付いた。「この病院は、オレが建て直してみせる」。

2

「私に力を貸してください」

A病院の内部を視察した和田が目の当たりにしたのは、改革を進めるU氏と、既存のやり方を変えたくないベテラン看護師たちとの衝突だった。その結果、板挟みとなった看護師たちが、居場所を失い、退職を決意していたのだ。

U氏には、A病院を経営陣でも看護師でもなく、患者のための病院として生まれ変わらせたいという信念があった。だが、来て間もないU氏には同志と呼べる看護師が少なく、彼女の理念が組織に浸透しない点がネックになっている。そう分析した和田は、「まずは同じ想いを共有できる仲間を探しましょう」と提案した。「お願いします。和田さん、どうか私に力を貸して下さい」

和田は、何日もかけて、病院内のありとあらゆるスタッフと面会していった。そしてU氏の考えに共感してくれる看護師を見つけると、彼女たちを中心にチームを結成し、新しく入職する看護師たちの教育・フォロー体制を整えていった。

3

1年後の黒字化を目指して

院内に再建を目指す新たな組織ができあがったところで、和田はいよいよ採用強化へ踏み切った。まず、U氏とともにA病院にとって重要性の高い診療科目や病棟を明確化し、院内のどこにどれだけの看護師を採用すべきか、適切な人員配置計画のプランニングを進めた。同じ頃、1年後の黒字化を目標としたA病院のマスタープランが完成。経営戦略と、その根幹を成す採用戦略、2つのロードマップが示されたことで、A病院の再建プロジェクトはいよいよ本格化していった。

それはまさに、和田とU氏、そしてA病院の再建チームが一体となった戦いだった。和田はマーケティング手法を駆使してA病院の魅力を洗い出し、新しい病院パンフレットとホームページを刷新。さらにまずは病院に足を運んでもらおうと、看護師向けに病院見学会を企画した。和田がつないだ看護師たちを、今度はU氏が熱い言葉で勧誘し、再建チームがフォローする。すると「A病院で働きたい」という看護師が増加していった。

4

日本中の医療を救う
最後の砦でいたい。

半年後。看護師採用は計画通りのペースで進み、そこにはすっかり息を吹き返したA病院の姿があった。看護師が増えたことで、一時は40%まで落ち込んだ患者受入数は6ヶ月連続で増加。入職した看護師たちの手によって、新たなA病院の組織が構築されつつあった。その様子を見て、U氏も和田も病院の黒字化を確信。「ありがとう、和田さん。あなたは本当に頼りになるパートナーです」。二人の戦いは、ようやくフィナーレを迎えた。

そして現在。若くして看護師紹介事業の部長に昇格した和田は、数十名の部下とともに、全国の病院の人材確保に取り組んでいる。常に彼が考えるのは、「これはこの病院だけの問題ではない。日本全体の問題だ」ということ。高齢社会の到来に伴い、2025年には全国で10万人以上も看護師が不足するといわれている。どんなに医療技術が発展しても、人の手が足りなければ救える命は限られる。この国の医療を守るため、コンサルタント・和田の挑戦は、続く。

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